岸和田市天神山町の淡路産特上和瓦の葺き替え工事

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施工事例
岸和田市天神山町の淡路産特上和瓦の葺き替え工事

工事のきっかけ

岸和田市天神山町のＡ様は、築35年になり屋根の和瓦の劣化や耐震も気になっていました。現地調査の結果、割れた瓦が236枚以上、またヒビやコケの発生もかなりあり淡路産特上和瓦に「から葺き工法」で葺き替えることになりました。

岸和田市屋根葺き替え

ビフォーアフター

工事基本情報

施工内容: 屋根葺き替え

施工期間: 約1週間

使用材料: 淡路産特上和瓦

築年数: 築35年

工事費用: 約２００万円（税込）

建坪: ３２坪

屋根の瓦と瓦の間に「かび」の発生！

「コケ」も発生！
屋根は日中は太陽に照らされ、その後、夜露や朝露に濡れその繰り返しで外壁よりも過酷な環境にあります。そのためカビやコケ、ひびが発生！しまいには割れてしまうことも・・・

屋根の和瓦葺き替え工事着手です！古い瓦とその下の大量の土を手作業で撤去していきます。

「既存瓦・土」撤去状況！

屋根上の土をすべて撤去する『から葺』工法で葺き直します。
総重量を約3分の2から2分の1程度にまで減らすことができます。これだけの重さを減らせれば、充分な耐震効果が期待できます。

現場ブログはこちら（岸和田市天神山町の和瓦の葺き替え工事の現地調査）

屋根上の既存瓦・土をすべて撤去し清掃後、下地材の上に「野地板」という板を貼っていきます。

野地板をすべて貼り終えると防水ゴムアスルーフィングで屋根下地を覆います。「防水ゴムアスルーフィング」はその名のとうり屋根の防水の役目がありります。

屋根に取付けた横長の木材は桟木（さんぎ）といい、この桟木（さんぎ）に瓦を引っ掛けて、瓦と桟木（さんぎ）をステンレス釘で緊結させ瓦を葺いていくことから、引っ掛け桟工法と呼ばれます。専門の屋根職人が丁寧に1枚ずつ作業していきます。

2日間かけて1階2階全ての屋根を「淡路産特上和瓦」に葺き替えていきます。

棟土を詰める作業中です。これは、次に「のし瓦」を設置していく際、しっかり固定させる為です。縦長の木材は新しく葺いた和瓦を職人が踏んで傷めないよう配慮して設置しています。

棟瓦設置後、瓦と「のし瓦」の取り合いの部分に漆喰を塗りました。この「漆喰塗り」は、棟土が流れないよう、また外観の美しさ（意匠的）なものでもあります。

現場ブログはこちら（岸和田市天神山町の和瓦の葺き替え工事の現地調査）

壁との取り合いにも「のし瓦」を葺き、その上にガルバリウム鋼板を雨仕舞のために施工しています。「のし瓦」と瓦の間には漆喰塗りもしました。こういった壁との取り合い部分から雨漏りなど侵入しやすいので、きちんと施工することが大事です。

1階棟瓦と壁との取り合い部分にも漆喰塗りをしました。こちらも雨等の浸入を防ぐためです。

約1週間の屋根の和瓦葺き替え工事でしたが、屋根職人が1枚1枚丁寧に葺いていきました。既存の瓦・土も約30坪の平均的な家屋で約6トンもの重量があります。葺き替えた「淡路産特上和瓦」も従来品りより軽くなり、土をすべて撤去したため2～3トンは軽くなっています。地震時の安心も増しました。

最近は耐震などで瓦屋根から軽量である金属のスレート屋根に葺き替える方も多いですが、伝統的な和瓦（今回は淡路産特上和瓦）の葺き替えも本当に奥が深く美しい外観だと感じました。耐震のことも考えると軽い屋根の方がいいですが、今回は土をすべて撤去した「から葺き工法」で屋根重量も2/3から1/2程度に軽くなり、美しい日本家屋も残っていってほしいと強く思いました。