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ガルバリウム鋼板屋根材・外壁材のメリット・デメリットは?
我が家の屋根や外壁が古くなって、ガルバリウム鋼板製のものにリフォームをお考えの方も多いのではないでしょうか。
近年、ガルバリウム鋼板は屋根や外壁によく使用されています。
しかし、業者からすすめられてはいるものの、メリットばかりアピールされて果たして本当に良いのだろうかと迷ってしまうこともありますよね。
・屋根や外壁のリフォームをお考えの方
・ガルバリウム鋼板の屋根材や外壁材に興味をお持ちの方
・ガルバリウム鋼板のデメリットもしっかり知って検討したい方
今回はガルバリウム鋼板のメリットとデメリットを詳しく解説いたします。我が家の屋根や外壁にベストな選択なのかを判断する基準になるようご参考にしてください。
近年、ガルバリウム鋼板は屋根や外壁によく使用されています。
しかし、業者からすすめられてはいるものの、メリットばかりアピールされて果たして本当に良いのだろうかと迷ってしまうこともありますよね。
・屋根や外壁のリフォームをお考えの方
・ガルバリウム鋼板の屋根材や外壁材に興味をお持ちの方
・ガルバリウム鋼板のデメリットもしっかり知って検討したい方
今回はガルバリウム鋼板のメリットとデメリットを詳しく解説いたします。我が家の屋根や外壁にベストな選択なのかを判断する基準になるようご参考にしてください。
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ガルバリウム鋼板が多くのお客様に選ばれる建材となった、そのメリットをご紹介します。☑ 錆に強い
☑ 軽量で耐震性が高い
☑ 熱反射性が高い
☑ 汚れが付きにくい
☑ ひび割れの心配がない
☑ 施工性が良い
☑ 緩勾配屋根でも使用できる
☑ スタイリッシュなデザイン
錆に強い
ガルバリウム鋼板の良い点は何といっても錆に強いことです。金属製の屋根材や外壁材はすぐに錆びそうで不安に思う方も多いのではないでしょうか。ガルバリウム鋼板も金属なので、どのような状況下でも錆びないことはありませんが、その錆びにくさから優秀な建材として選ばれています。
その秘密はガルバリウム鋼板がめっき鋼板であることにあります。ただの鋼板(鉄の板)であればもちろんすぐに錆びてしまいますが、アルミニウムと亜鉛をメッキすることにより、耐久性を向上させているのです。
ガルバリウム鋼板のめっき成分
アルミニウムは、錆びにくいと言われるステンレスと同様に、空気中で酸化皮膜を形成します。酸化皮膜とは、金属が酸化反応を起こした時に金属の表面に形成される酸化物の膜のことで、その安定した膜が錆の発生や腐食を防ぎます。
亜鉛が含まれていることで、錆を防ぐ犠牲防食機能も兼ね備えています。犠牲防食機能とは、亜鉛メッキに傷がついて鉄が露出したとしても亜鉛が優先的に腐食されることで、鉄が腐食から守られるということです。
そのためガルバリウム鋼板は、金属製の外装材として非常に優位性のある建材といえます。金属の屋根材や外壁材というとかつてはトタンが使われましたが、そのトタンの4倍錆びないと言われているのがガルバリウム鋼板です。
軽量で耐震性が高い
金属であるガルバリウム鋼板はとても軽量で、耐震性能に優れた建材です。大地震への不安が高まる昨今、特に屋根材として注目を集めています。屋根が重いと建物の重心も高くなりますから、地震の際はそれだけ大きく揺れることになり、建物へ負荷がかかるのです。屋根材の落下、梁や柱への影響、室内の家具なども倒壊する危険性があります。
ガルバリウム鋼板製の屋根材は、
☑ スレートの約5分の1
☑ 瓦の約10分の1
と非常に軽量なことが分かります。
また、外壁にも同様のことがいえるため、地震時は当然軽い方が建物への負担は小さくて済みます。ガルバリウム鋼板外壁材の重さは、
☑ モルタル壁の約10分の1
☑ 窯業系サイディングの約4分の1
外壁に使用する場合でも重さの観点から見て耐震性に優れていることが分かります。
カバー工法に最適
ゆえに、ガルバリウム鋼板はよく屋根や外壁のカバー工法に用いられます。カバー工法とは既存の屋根や外壁を残してその上から被せるように施工する工法です。ガルバリウム鋼板が軽量なため、既存の屋根外壁を残したままでもそれほど重くなりませんからおすすめできます。
熱反射性が高い
ガルバリウム鋼板は、めっきの主成分であるアルミニウムの容積比が80%と極めて高く、またガルバリウム鋼板の表面には、結晶が独特の模様(スパングル)となって現れています。そのため、他のめっき鋼板に比べて約2倍の熱反射性を有しています。
特に夏の屋根は日光を浴び熱くなりがちです。ガルバリウム鋼板なら表面の温度上昇を抑え、室内の温度が上がってしまうことも抑制できます。省エネルギー効果を期待する屋根材や外壁材等の用途に最適の材料といえます。
※日鉄鋼板株式会社:ガルバリウム鋼板カタログ参照
汚れが付きにくい
ガルバリウム鋼板は、金属製なので湿気や雨水を吸収することがありません。そのため、他の屋根材や外壁材に比べて苔やカビなどの汚れが付着しにくい素材なのです。
屋根材として一般的なスレート屋根は、経年劣化で塗膜が薄くなると苔やカビが発生します。外壁材も同様に昔からあるモルタル壁や一般的な窯業系サイディングなども、塗膜の劣化とともに苔やカビが付着し根がはってきます。それはスレートやモルタルが水を吸ってしまうためです。建物の北側の外壁にコケが発生しやすいのは、日当たりが悪く湿気が多いという理由からなのです。
ガルバリウム鋼板そのものは水を吸収しません。しかし塗膜の劣化とともにうっすらと苔やカビが生えることもあります。出来れば耐久性や防汚性を考慮して、低汚染塗料やフッ素塗膜の製品をおすすめします。
ひび割れの心配がない
ガルバリウム鋼板の外壁材は、ひび割れがしにくい建材です。特にモルタル壁などは、クラックと呼ばれるひび割れができやすい外壁材です。また、一般的な窯業系サイディングも成分はセメントなので、地震や外部衝撃によってひび割れが出来てしまうのもよくあることです。
外壁のひび割れは、地震の際に破損し落下するリスクや美観を損なうことにも繋がります。
また屋根材や外壁材が割れる原因として多いのが凍害です。瓦に多く見られ、吸収した水分が凍結し膨張することで破損させてしまうのです。ガルバリウム鋼板の屋根材・外壁材は、耐久性の高い金属製ということから、凍害や衝撃でひび割れる心配がない建材としても注目されています。
施工性が良い
ガルバリウム鋼板製の屋根材・外壁材は、軽量で加工がしやすく、施工性が良い建材といえます。短い時間で張り替えることが可能で、補修などの作業も他の建材に比べて比較的容易に行えますので人件費削減にも繋がりコスト削減にもなります。
また、大型台風や地震などの災害時に被害にあった場合、屋根の瓦や外壁が窯業系サイディングであれば、葺き替えや張り替えに相当な時間を要します。その点、ガルバリウム鋼板の屋根材や外壁材であれば、施工が簡単なため比較的修復も早く済むことになるでしょう。ガルバリウム鋼板の金属建材は、被災者の負担を軽減しリサイクルも出来ることで人と地球に優しい建材といえるのではないでしょうか。
緩勾配の屋根でも使用できる
ガルバリウム鋼板の屋根材は、緩やかな勾配の屋根にも使用できる柔軟性があります。近年、シンプルな形状の住宅が増えていますが、デザイン性を考えて屋根勾配を出来るだけ緩やかにしている建物が多く見受けられます。
ガルバリウム鋼板の金属屋根の場合は、屋根勾配に沿って縦に葺いていく立平葺きの工法であれば1寸勾配から施工が可能です。ガルバリウム鋼板の立平葺きは、緩い勾配でも雨水が溜まることがなく雨漏りに対して強い屋根となります。また、屋根材1枚のスパンが長いため縦に重ねて葺くと継ぎ目が少ないことも雨漏りのリスクを軽減することに繋がっています。
緩勾配の屋根にしたい場合は、1寸勾配から施工できるガルバリウム鋼板の屋根材がおすすめです。
スタイリッシュなデザイン
近年の住宅はシンプルでスタイリッシュなデザインが好まれています。シンプルモダンなデザインのテイストは、都会的な印象もありますが自然豊かな風景にも溶け込む柔軟性の高いテイストです。
ガルバリウム鋼板はそのシンプルさとスタイリッシュなデザインを表現するためにも適した建材といえます。あっさりとしたフォルムで凹凸が少なく、シンプルに仕上げたい部分のデザイン性は抜群に良い表現をしてくれます。耐久性もあるため、長持ちすることから中古住宅として売却する場合も資産価値を維持してくれるでしょう。
ガルバリウム鋼板はメリットの多い建材ですが、デメリットもやはり存在します。よくご確認いただいたうえでご検討ください。☑ 導入費用が高め
☑ へこむことがある
☑ 傷つきに注意
☑ 断熱性が低い
☑ シンプルすぎるデザイン
導入費用が高め
ガルバリウム鋼板製の建材のデメリットを上げるなら、まず、導入コストが割高になることです。ガルバリウム鋼板などの金属建材は、スレートや窯業系サイディングなどの一般的な建材よりも導入する際の費用がやや高くなります。しかし、スレートや窯業系サイディングよりメンテナンスサイクルが長いため、手間や費用も安く済みメンテナンスのトータルコストは安価で済むのではないでしょうか。
つまり、イニシャルコスト(導入費用)は高めですが、メンテナンスを考えればそれほど高い印象はないということです。
スレートとの比較
製品によりますが、スレートは約5,000~8,000円/1㎡、ガルバリウム鋼板屋根材は6,000~10,000円/1㎡です。ところがガルバリウム鋼板屋根材の方が耐用年数が長く、推奨される再塗装までの期間も長いのでお手入れが楽です。
屋根材の種類 | 耐用年数 | 塗装の目安 |
スレート | 約20~30年 | 約10年 |
ガルバリウム鋼板 | 約25~35年 | 約15年 |
へこむことがある
ガルバリウム鋼板は薄い金属製の建材なので、衝撃に弱く凹みやすい性質があります。一旦凹ませたところを元に戻すことは、なかなか難しく不可能と言っても良いでしょう。メリットとして「ひび割れしにくい」点を挙げましたが、凹みや歪みを防ぐため、物を当ててしまったり自転車や車などをぶつけたりしてしまわないように注意が必要です。ガレージの周辺や自転車置き場、庭に面した外壁など障害物がありそうな場所は気をつけましょう。
また屋根に飛来物が当たった場合にも凹んだり変形したりする可能性があります。凹んでいるだけなら機能には問題はありません。特に気になる方は、ガルバリウム鋼板の厚さが0.35mm以上の製品を選ぶと良いでしょう。
傷つきに注意
ガルバリウム鋼板がいくら耐久性が高いと言っても、傷がついてしまったらめっきが剥がれてその部分から錆が広がっていきます。
屋根の場合は台風や強風による飛来物の衝突などが原因で傷がつき錆に繋がります。台風が去った後に大きな傷がないか、剥がれやめくれなどの不具合が無いかの点検をすることをおすすめします。
外壁に関しては、物をぶつけたりしないように注意することと屋根と同じように台風の後などに点検をして傷を見つけたら補修をすぐに依頼することです。少しの傷であれば塗料を塗り補修が可能です。錆が広がる前に傷を塞いでおくことが重要です。
断熱性が低い
金属製の製品は他の素材の建材と比較すると熱伝導率の高い素材です。従って、ガルバリウム鋼板の屋根材も素材自体の断熱性は低く、それを補う工夫が必要になってきます。屋根や外壁にガルバリウム鋼板製の物をすすめられたけれど、金属製は暑いと聞くから心配、という声はよく聞かれます。
具体的な対策としては、屋根材、外壁材ともに断熱材一体型の製品が最も安心できる製品です。直接裏に断熱材が貼り付けてある製品なので、断熱性にムラがなく均一な断熱効果があります。屋根材なら、スーパーガルテクト(アイジー工業)・横暖ルーフ(ニチハ)等、外壁材なら主要製品のほとんどが断熱材一体型です。
現在の建物の断熱施工がどうなっているかも併せて確認し対策をしてもらえば、暑さはほとんど気にならないでしょう。他には、表面に白っぽい明るめの色で遮熱塗料を塗装するか、小屋裏に発泡タイプの断熱材を施す方法もあります。
いずれにしても、屋根でも外壁でも二重に施工するカバー工法であればあまり問題にはなりません。
シンプルすぎるデザイン
ガルバリウム鋼板の屋根材・外壁材は、シンプル過ぎて高級感や重厚感に欠けるという印象を持つ方もいらっしゃいます。外壁なら、窯業系サイディングなどは種類が豊富で、デザインや色のバリエーションがたくさんあります。また、タイル調や石積調などを好まれる方には少し安っぽく感じてしまうこともあります。
これまで瓦屋根だった方も少々物足りなさを感じることがあるようです。
反対にいえば、それだけシンプルでおしゃれな建材ともいえます。好みは人それぞれですが、スパンサイディングやラップサイディングなど、ガルバリウム鋼板のシンプルなデザインを好む方が増えてきているのも事実なのです。
最近では、デザイン性の高い高意匠の外壁材製品も販売されているので注目されています。一見金属には見えないような模様が施された金属サイディングもあります。瓦のような形状に加工されたガルバリウム鋼板製屋根材などもございますのでご相談ください。
ガルバリウム鋼板屋根リフォームの事例
地震の不安から軽量な屋根材をご希望で葺き替え
相次ぐ地震に不安を感じ、軽い屋根にしたいとのご希望で、ガルバリウム鋼板屋根材「横暖ルーフα」に葺き替えました。約10分の1の重さになり、瓦が落ちるような心配もなく、ご安心いただきました。
勾配の緩いスレート屋根の雨漏り修理に
雨漏りの原因は、2.5寸と緩い勾配のため屋根の水はけが悪いことでした。棟から軒まで1枚の板金で仕上げる縦葺きで、さらに下地には粘着式の防水紙を使用し、今後の雨漏りリスクを大幅に減らすことができました。
ガルバリウム鋼板お役立ちリンク集
ガルバリウム鋼板製の屋根は、これまで瓦屋根だった方にも喜ばれています。シンプルなデザイ ンが和風住宅にも合います
→瓦からガルバリウム鋼板屋根への葺き替えについて詳しくはこちら
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スレート屋根からの葺き替え、カバー工事にもガルバリウム鋼板製屋根材が選ばれます。何と いっても軽量なので建物の負担になりません。
→スレートからガルバリウム鋼板屋根へのカバー工法・葺き替えについてはこちら
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ガルバリウム鋼板屋根にしたいけれど我が家でも横葺きにできる?違いと選び方を確認できます。
→ガルバリウム鋼板屋根の縦葺き・横葺きについて詳しくはこちら
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ガルバリウム鋼板の屋根材にリフォームしたい!どんな種類の屋根材がある?
→ガルバリウム鋼板製屋根材おすすめ5選はこちら
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ガルバリウム鋼板の屋根材はここ10年程度で急速にシェアを拡大しています。新しい建材だから不安という方も多いようですが、実はガルバリウム鋼板は日本でも40年以上前から使われている素材で、確かな実績を持っているのです。しかし、どんな建材でもそうですが、メリットがあればデメリットもあるもの。その建材の特性をよく理解したうえで採用し、長持ちするようお手入れも行いましょう。
「我が家の希望にあうのはどんな屋根材か?」
「ガルバリウム鋼板屋根材に興味があるがどんな種類があるか?」
など、リフォームや屋根工事に関して疑問・質問があれば街の屋根やさんまでまずはお問合せください。
点検・お見積りは無料です。お住まいをじっくり点検し、ご希望やご予算に合わせてご提案させていただきます。
「ガルバリウム鋼板屋根材に興味があるがどんな種類があるか?」
など、リフォームや屋根工事に関して疑問・質問があれば街の屋根やさんまでまずはお問合せください。
点検・お見積りは無料です。お住まいをじっくり点検し、ご希望やご予算に合わせてご提案させていただきます。
ガルバリウム鋼板屋根材・外壁材のメリット・デメリットは?まとめ
●ガルバリウム鋼板のメリット
・ガルバリウム鋼板はめっき鋼板で、トタンの4倍錆びにくいと言われます
・ガルバリウム鋼板は金属なので屋根材として最軽量の分類です
・熱反射性が高いので金属でも表面温度の上昇が抑えられます
・ガルバリウム鋼板は水を吸収しないので汚れも付きにくいです
・セメント系建材やモルタルような、ひび割れ・凍害の心配がありません
・軽量で加工しやすいため施工がしやすい建材です
・縦葺き(立平葺き)なら緩勾配の屋根でも雨漏りリスクを軽減できます
●ガルバリウム鋼板のデメリット
・導入費用(イニシャルコスト)が高めですが
メンテナンスコストはかかりにくいと言えます
・ものがぶつかると凹むことがあります。少々の凹みであれば機能に問題はありません
・傷がついてめっきが剥がれるとそこから錆が広がります。早めの補修がベストです
・ガルバリウム鋼板は金属なので断熱性は低いです。
しかし断熱材一体型の屋根材や外壁材が販売されています
・デザインがシンプルすぎて不満、という方もいらっしゃいます。
デザイン性の高い製品も多数出ていますのでご相談ください