
2025.06.04
みなさま、こんにちは。街の屋根やさん岸和田店です(^^)/6月に入り、雨の日が多くなってきましたね☔今日は先日現地調査に伺った阪南市N様邸の、雨漏り修理工事の様子をお届けしたいと思います。今回のブログでは、瓦屋根の葺き替え工事がどのように進んでいくのかをご紹介します。「葺き替えっ…

阪南市にお住まいのN様より、「キッチンの天井から雨漏り☔している」とご相談がありました。 天井に雨染みができており、天井裏を確認するとやはり雨水の侵入跡が見られました💦 屋根に上がって調査を行ったところ、瓦のズレや谷樋周辺の劣化、棟のズレなど複数の原因が重なっていたため、部分的な葺き替え工事をご提案しました。
N様からご相談いただいたキッチンの天井には大きな雨染み☔がありました。 天井裏を確認すると、木材部分に雨水がしみ込んだ跡がしっかりと残っていました。 このような状態が続くと、天井材や構造部分の腐食が進行するため早めの対処が必要です。
雨漏りしていたキッチン上の屋根は、踏むと沈むほど野地板(のじいた)が劣化していました。 また瓦のズレも目立ち、雨水の侵入経路となっていました。 棟瓦もずれており、これらが、雨水の侵入を許してしまっていた原因だと考えられます。今回は費用面も考え、雨漏り原因となっていた1面(黄色い点線で囲った部分)のみの葺き替えを行います。
野地板・・・屋根の最も下層にある板で、瓦や防水シートを支える重要な構造材。
【関連記事】
野地板は屋根材と防水紙の下の超重要部分、張り替えと増し張りでより強く
棟瓦と平瓦(ひらがわら)を丁寧に撤去することから始めました。 瓦を剥がしてみると、その下にある葺き土(ふきつち)が雨水で濡れているのが確認できました。 雨水が屋根の内部まで浸入していた証拠です。 今回棟瓦と熨斗瓦は再利用する為。撤去の際、古いコーキング材をきれいに取り除きました。
葺き土・・・昔の屋根工法で瓦の下に敷いていた粘土状の土のことで、瓦を固定したり、雨水の侵入を抑える役目がある。
【関連記事】
早めの棟瓦の修理で自然災害・悪徳業者による不安を完全払拭!
岸和田市の2階建てで棟板金に関する修理の施工事例3選をご紹介
谷樋(たにどい:屋根の谷になっている部分の雨どい)周辺の瓦もすべて取り除いたところ、周辺の葺き土もかなり濡れていました。また雨水が侵入して葺き土が流れた跡も確認できました。 谷樋との取り合い部分の劣化が、雨漏りの主な原因のひとつであると考えられます。
傷んでいた葺き土と桟木(さんぎ:瓦を引っかけるための木材)をすべて撤去しました。 下地部分をしっかりと整え、新しい材料を取り付ける準備をします。
新しい野地板(のじいた:屋根の下地となる板)を貼り、その上に防水シート(ルーフィング)を敷きました。 さらに桟木を取り付けて、新しい瓦をしっかりと固定できるようにします。新しい桟木が緑色をしているのは、防腐処理をしているためです。 これで、今後の雨水の侵入リスクを大幅に軽減できます。また今回は屋根1面のみの葺き替えをする為、他の面の瓦と色が変わってしまうので、お家の外から見える袖瓦(そでがわら)は、景観を考慮してあえて残しました。
袖瓦・・・屋根の左右端やケラバ(屋根の側面)に使う瓦
以前の青い瓦は「釉薬瓦」でしたが、現在、釉薬瓦は生産が少なく、処分する時も費用が掛かることなどを考慮し、今回は「いぶし瓦」を採用しました。水糸に沿って丁寧に葺いていきます。 瓦を引掛桟瓦葺き(ひっかけさんかわらぶき)で一枚一枚丁寧に葺き上げていきます。 引掛桟瓦葺きは、瓦の裏のツメを桟木に引っ掛けて固定する方法で、耐震性・耐風性にも優れています。
軒先部分には瓦の反りによって「雀口(すずめぐち)」と呼ばれる三角形の隙間ができてしまいます。 昔は葺き土の上に瓦をのせていたため、こうした隙間はできませんでした。 しかし最近では、屋根の軽量化と耐震性の向上を目的として、瓦の下に土を使わず、防水シートや桟木、金具などで瓦を固定する「乾式工法(かんしきこうほう)」が主流です。この工法では軒先に隙間ができるため、「軒先面戸(のきさきめんど)」という部材で塞ぐ必要があります。
雀口・・・現代の瓦屋根の工法で生じる軒先の隙間のこと。軒先面戸はこの隙間から鳥や小動物が侵入したり、雨水が吹き込んだりするのを防ぐ大切な役割があります。
特に雨水が集中しやすい谷樋の周りは、入念な防水対策を施します。 瓦の側面に漆喰(しっくい)を丁寧に塗って、水が入り込まないように隙間を塞ぎます。 また、谷樋に面する部分の一列は、水の浸入をより確実に防ぐために、あえて袖瓦(そでがわら:屋根の端部に使う瓦)を使用しました。 水の流れを計算し、適切な瓦を使うことで、雨漏りのリスクを最小限に抑えます。
棟の積み直しを行います。棟部分も、水糸を使って水平を取りながら積み直しました。まずは側面を整えながら 漆喰を塗った後、熨斗瓦(のしかわら:棟を形成するために重ねて積む瓦)を丁寧に積んでいきます。熨斗瓦(のしがわら)を重ねていくことで、棟全体の強度と防水性を高めます。
最後に半月型の棟瓦を積んで、瓦と瓦の隙間や、屋根の突出部など、雨水が浸入しやすい箇所にはシーリング材(コーキング材)を丁寧に充填し、細部まで徹底した防水対策を施しました。
今回のように、一見するとわかりづらい屋根の不具合も、専門スタッフがしっかりと調査し現地で確認・ご説明いたします。 雨漏りや屋根の傷みを放置すると、建物内部へのダメージが広がってしまいます。 どんな小さなお悩みでも大歓迎です。大きな被害につながる前に、ぜひ一度ご相談ください。
阪南市N様より、お客様の声をいただきました。
➡阪南市で雨漏りの影響で屋根の一部を葺き替えたN様の声をご紹介
街の屋根やさんご紹介
街の屋根やさん岸和田店の実績・ブログ
会社情報
屋根工事メニュー・料金について
屋根工事・屋根リフォームに関する知識
Copyright © 2016-2025 街の屋根やさん All Rights Reserved.