泉南市で台風の影響で瓦の割れや棟が崩れるなどの被害がありました
泉南市の台風被害に遭った住宅の現地調査のご紹介です。
T様邸はシルバーの釉薬瓦で、降り棟が一部崩れて地瓦も数枚割れていました。他、漆喰の剥がれやテラス屋根の波板の飛散などの被害も発生していました。
以下、詳しい現地調査の様子をお伝えします。
屋根の被害状況です。
降り棟(屋根の流れに沿って軒先方向に降りる棟)が一部崩れていました。
棟とは屋根の頂部の山状になった部分のことで、屋根面の取り合いになりますので、必ず隙間ができてしまいます。使用している屋根材によって異なりますが、瓦屋根の場合、のし瓦という四角くて平らな瓦を数段積み上げて一番上に半月型の冠瓦をのせて仕上げています。
屋根面よりも高くなっているので強風が吹いたり、地震の揺れで写真のように崩れることがあります。
大棟(屋根の頭部の水平になった部分)は、崩れていませんでしたが、のし瓦が1枚割れていました。
台風21号では、大棟が崩れて瓦が落下し、下の屋根の地瓦(屋根面で使用する瓦)も割れてしまう、というケースが多くみられました。
棟瓦は、雨水を下に流すようにのし瓦で勾配をとって調整して積みあげていますので、誰でも施工できるわけではありません。また、棟をすべて解体して新たに積み上げると費用も多く必要になりますので、被害箇所のみを修復する方法をとることが多いです。(劣化状況にもよります)
地瓦も数枚割れており、防水テープを貼って応急処置されていました。
地瓦が割れて隙間が空くとそこから雨水が入り込んで雨漏りすることがあります。防水テープは強力なものもありますが、永久的ではありませんので、必ず修復しましょう。
鬼瓦の取り合いの漆喰も剥がれてきていました。
漆喰は瓦同士の隙間を埋めたり、瓦を接着する役割がありますので、剥がれたまま放置すると屋根の劣化を進めてしまいます。
軒巴瓦の下の漆喰も剥がれていました。
軒巴とは降り棟の軒先に使用する瓦のことです。他にも、棟の先端で使用する棟巴などがあります。
屋根の他に、2階のテラス屋根の波板もすべて飛散していました。
張替工事では、ポリカーボネート製の波板を使用します。
ポリカ波板は柔軟性がある上に強度もありますので、割れによる飛散の心配はありません。
カーポートの波板も一部割れていました。
この波板は塩化ビニール製(塩ビ波板)でなので経年で割れやすい状態になっていました。塩ビ波板は古くなると硬くなってきて強風でも割れることがあります。
割れた瓦を差替えて、崩れた降り棟を修復し、一部漆喰の詰め直しのご提案をさせていただきました。
被害箇所やその周辺の瓦もズレ防止のコーキングを充填するなど、強風対策も行います。
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