岸和田市のしころ屋根の葺替/屋根を軽量化できる引っ掛け桟瓦葺き工法
S様邸の屋根は立派な瓦のしころ屋根です。近所のお宅も同じような日本瓦の住宅ということもあり、景観を維持するためにも瓦から瓦への葺き替えをご希望でした。既存の屋根は葺き土を用いて瓦を固定していましたが、今回の屋根リフォームで、屋根を軽量化するために土を使用しない引っ掛け桟瓦葺き工法を採用しました。（谷樋や棟部分には一部土葺きになります）
写真は瓦桟木で、雨に濡れて腐食しないようにあらかじめ防腐処理されています。
この桟木に瓦のツメを引っ掛け、瓦の穴が空いた部分から
ステンレススクリュー釘で打ち留めて、軒先から順に瓦を葺いていきます。
数枚ごとにひとくくりにまとまった状態になっているので、梯子の昇降機の荷台に乗せて屋根の上に運びます。
先ほど設置した瓦桟木に引っかかるように置くと滑り落ちません。
屋根全体に広げて置くと、瓦を葺くときに順番に使用できるので、スムーズに瓦を葺くことができます。
軒先の部分から順に、上に向かって瓦を釘で固定していきます。これにより、地震の際に大量の瓦が屋根から落下すると言った危険もなくなりました。
谷樋に干渉する部分は瓦を釘で打ち付けられないので、土葺きになります。
棟の両サイドにのし瓦という四角くて平らな瓦を載せて一番上に丸瓦を載せて仕上げます。
平らなのし瓦がきちんと整列していて、きれいに仕上がりました。棟は雨漏りしやすい箇所ですので、瓦の角度などに気を付けました。
下屋全体に瓦を葺く作業は約4日間ほどかかりました。
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